会長のご挨拶

年頭所感

<年頭所感>
2021年1月1日

全国地方銀行協会
会長 大 矢 恭 好


 

 

 謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、旧年中に賜りましたご厚誼に心から御礼申し上げます。

 まず、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に、謹んで哀悼の意を表するとともに、感染された方々や現在不安と困難の中におられる方々に対して、心からお見舞いを申し上げます。また、社会基盤を支えている方々に、心から敬意を表するとともに、深く感謝を申し上げます。


 昨年を振り返りますと、世界経済およびわが国の経済は新型コロナウイルス感染症に翻弄される一年となりました。足元の地方経済については、多くの地域にて経済活動が徐々に再開することで持ち直しの動きがみられたものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響から、依然厳しい状態が続いております。
 こうした中、地方経済は人口減少や少子高齢化に伴うマーケット縮小といった構造的な課題を抱えるとともに、中小企業も人手不足や後継者問題といった重要な経営課題が深刻化しています。


 私ども地方銀行を巡る経営環境が、これまでにない速さ、大きさで変化する中で、地方銀行は自ら「変革」を続け、持続可能なビジネスモデルを確立するとともに、地域経済の持続的な発展に向けて貢献してまいります。


 今年度、全国地方銀行協会は、「地域経済の維持・活性化への貢献」「デジタライゼーションの推進」「金融取引の安全性・信頼性の向上」の3つの柱を掲げて取り組みを進めてまいりました。
 本年におきましてもこれら3つのテーマを柱として、様々な取り組みを一層深化させてまいります。


 第1の柱である「地域経済の維持・活性化への貢献」については、新型コロナウイルス感染症の影響により深刻なダメージを受けた地方経済を支えるために、地方銀行は総力を結集して金融仲介機能を発揮してまいります。また、コンサルティング機能を発揮することにより、ウィズコロナの中でのビジネスモデル構築や創業、事業承継、ビジネスマッチングといったお客様の経営課題解決に全力で取り組むことにより、地域経済の回復と地域の持続的成長に貢献してまいります。


 こうした地域経済の維持・活性化への取り組みをより一層進めていくため、政府に規制改革・行政改革要望を提出いたしました。地方銀行が創意工夫を凝らした対応を行えるように、引き続き必要に応じて要望していくとともに、各行の取り組みを支援してまいります。


 第2の柱である「デジタライゼーションの推進」は、長期化する感染症対応と経済・社会活動の維持の両立を果たすうえで不可欠な取り組みです。昨年9月に誕生した新政権においてもデジタル化を最重要課題として国を挙げて推進しています。
 非対面取引の拡大やキャッシュレス化の推進、手形・小切手機能の電子化、税・公金の収納・支払の効率化等の決済の高度化、業務プロセスのデジタル化を進めることによりお客様の利便性向上に努めるとともに、社会的コストの削減にも貢献してまいります。


 第3の柱である「金融取引の安全性・信頼性の向上」については、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策の高度化に向けた取り組みを一層強化してまいります。また、昨年は資金移動業者の決済サービスを通じた不正出金が発生いたしました。地方銀行はセキュリティ対応のさらなる底上げを図り、資金移動業者との連携強化を行うことにより、お客様に安心安全にお使いいただけるサービスの提供を行ってまいります。


 私ども地方銀行は、本年も、地域社会の一員として豊かで活力あふれる地方経済、地域社会の実現に尽力してまいります。また、当協会は引き続き地方銀行がそれぞれの地域において直面する課題の解決に資する支援を積極的に行ってまいります。
 年頭にあたり、内外ともにこの一年が良い年となり、皆様がますますご発展されますことを心から祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

以 上